REFRIGERATOR RUNTIME GUIDE

まず見るのは、冷蔵庫の 平均消費電力。

停電時に冷蔵庫を何時間動かせる?ポータブル電源の必要容量を計算する方法

1,000Whのポータブル電源なら、平均40~100Wで動く冷蔵庫を約8~20時間動かせる計算です。
ただし、冷蔵庫はコンプレッサーが断続的に動くため、銘板のW数だけでは正確な時間を出せません。 家庭ごとの測り方と、容量・出力を分けて確認する手順を整理します。

  • 1,000Wh

    約8~20時間

  • 2,000Wh

    約16~40時間

  • 計算係数

    公称容量の80%

QUICK ANSWER

結論:1,000Whなら約8~20時間、2,000Whなら約16~40時間

下表は、公称容量の80%を家電へ使えるものとして、冷蔵庫の平均消費電力を40W・60W・100Wに分けた概算です。 冷蔵庫以外の機器は同時に使わない条件です。

横にスクロールできます

ポータブル電源の容量と冷蔵庫の平均消費電力別の稼働時間
公称容量 計算に使う容量 平均40W 平均60W 平均100W
500Wh 400Wh 約10時間 約6.7時間 約4時間
1,000Wh 800Wh 約20時間 約13.3時間 約8時間
1,500Wh 1,200Wh 約30時間 約20時間 約12時間
2,000Wh 1,600Wh 約40時間 約26.7時間 約16時間
4,000Wh 3,200Wh 約80時間 約53.3時間 約32時間

表の読み方: 冷蔵庫の平均消費電力が60Wなら、1,000Whで約13.3時間、2,000Whで約26.7時間です。

平均消費電力が分からない状態では一つの時間に断定せず、複数の列で幅を確認してください。

80%は比較用に本記事で統一した計画係数であり、製品固有の保証値ではありません。

WHY IT VARIES

冷蔵庫の稼働時間を、銘板のW数だけで決められない理由

冷蔵庫は一定の電力を使い続ける家電ではありません。運転と停止を繰り返すため、瞬間のW数と長時間の平均W数を分けて考えます。

家庭用冷蔵庫と車載・ポータブル冷蔵庫は分けて計算します。

AC100Vで使う家庭用冷蔵庫と、DC出力で使える車載冷蔵庫では、消費電力、起動時の負荷、変換経路が異なります。

製品名に「冷蔵庫」とあっても、別の機器の使用時間をそのまま当てはめないでください。

MEASURE THE LOAD

平均消費電力は、24時間の実測を優先する

最も現実に近い入力値は、自宅の冷蔵庫を普段どおり使って測った消費電力量です。実測できない場合は、年間消費電力量から平均値を出して概算します。

  1. 01

    冷蔵庫に対応した電力計を用意する

    コンセント式の電力計を冷蔵庫と壁コンセントの間に接続します。測定器の定格と取扱説明書を確認し、冷蔵庫のようなモーター機器に使えるものを選びます。

  2. 02

    普段どおりの状態で24時間以上測る

    扉の開閉や製氷を含む生活条件で測ります。真夏の停電を想定するなら、涼しい季節の値だけで判断しないことが重要です。

  3. 03

    消費電力量を測定時間で割る

    24時間で1.44kWhを使った場合は、1,440Wh ÷ 24時間 = 平均60Wです。この60Wを稼働時間の計算に使います。

  4. 04

    別日にもう一度測って幅を見る

    気温や使い方で値が変わるため、一日の値だけを保証値にしません。複数回測れた場合は、大きい方の値でも計算して余裕を確認します。

優先
24時間の実測

平均W = 測定した消費電力量(Wh)÷ 測定時間(h)

例:1,440Wh ÷ 24h = 60W

代替
年間値から概算

平均W = 年間消費電力量(kWh)× 1,000 ÷ 8,760h

例:300kWh/年 × 1,000 ÷ 8,760h = 約34.2W

年間消費電力量は、規格で定めた条件に基づく比較指標です。季節や設置条件で消費電力量が変わるため、停電当日の値そのものではありません。

Panasonicの解説日本電機工業会の測定方法でも、年間消費電力量の扱いを確認できます。

RUNTIME CALCULATOR

ポータブル電源の稼働時間と必要容量を計算する

容量と平均消費電力を入力すると、概算の稼働時間と12時間・24時間・48時間に必要な公称容量の目安を表示します。 計画係数は80%に固定しています。

単位:Wh。製品の仕様欄にある容量を入力します。

単位:W。可能なら24時間の実測値を使います。

単位:W。照明や通信機器を同じ電源から使う場合だけ合計を入力します。

入力した数値は、下の計算結果へ自動で反映されます。

概算の稼働時間
約13.3時間
12時間に必要
約900Wh
24時間に必要
約1,800Wh
48時間に必要
約3,600Wh
計算条件
公称容量の80%を使用
注意
必要容量は100Wh単位で切り上げています。実際は製品、経年、温度、負荷、起動回数によって変わるため、結果と同じ容量を選べば必ず足りるという意味ではありません。
稼働時間

公称容量(Wh)× 0.8 ÷ 機器の平均消費電力合計(W)

必要容量

機器の平均消費電力合計(W)× 必要時間(h)÷ 0.8

冷蔵庫以外の家電も含めて1000Whで使える時間を比較する場合は、 1000Whの家電別使用時間と計算方法 を確認してください。

REQUIRED CAPACITY

12時間・24時間・48時間から必要容量を逆算する

先に「何時間を越えたいか」を決めると、購入時に必要な容量帯を絞れます。表は冷蔵庫だけを動かし、計画係数80%で計算しています。

横にスクロールできます

冷蔵庫の平均消費電力と停電時間別に必要なポータブル電源の容量
平均消費電力 12時間 24時間 48時間
40W 600Wh 1,200Wh 2,400Wh
60W 900Wh 1,800Wh 3,600Wh
100W 1,500Wh 3,000Wh 6,000Wh

たとえば平均60Wの冷蔵庫を24時間動かす計算では1,800Whです。

同じ電源で平均10Wの通信機器と平均10Wの照明も使うと合計80Wになり、必要容量は2,400Whへ増えます。

「冷蔵庫に必要な分」と「それ以外に使う分」を分けて足してください。

OUTPUT CHECK

容量が足りても、起動時の出力が足りないと動かせない

Whは動かせる時間、Wはその家電を動かせるかに関わります。購入前は容量と出力を別々に確認します。

冷蔵庫の消費電力合計がポータブル電源の定格出力内に収まるか確認する図

CHECK 01

通常運転時の消費電力

冷蔵庫と同時に使う機器のW数を合計し、ポータブル電源の定格出力以内に収まるか確認します。

冷蔵庫の通常運転より起動時の瞬間的な消費電力が大きくなることを示す図

CHECK 02

コンプレッサーの起動時

圧縮機が動き始める瞬間は、通常運転時より大きな電力を必要とする場合があります。冷蔵庫と電源の取扱説明書、メーカー案内、実測値で照合します。

AC100Vのプラグ、50Hz・60Hz、正弦波の確認項目を示す図

CHECK 03

電圧・周波数・出力波形

家庭用冷蔵庫の仕様と、ポータブル電源のAC出力条件が合うか確認します。「出力が大きい」だけで互換性を判断しません。

起動時に電源が停止する、冷蔵庫が再起動を繰り返す、エラーが出る場合は、そのまま使い続けないでください。

冷蔵庫側とポータブル電源側の案内を確認し、対応が明記されていない機能で無理に動かさないことが重要です。

WHEN POWER GOES OUT

停電したら、冷気を逃がさず安全を確認してから給電する

停電直後に慌てて扉を開けると、庫内温度が上がりやすくなります。まず扉を閉じたまま、機器と周囲の安全を確認します。

  1. 01

    冷蔵庫の扉を開けない

    必要がない限り扉を閉じたままにし、新しい食品を追加しません。庫内の冷気を保つことを優先します。

  2. 02

    水濡れ・転倒・コード損傷を確認する

    冷蔵庫、ポータブル電源、プラグ、ケーブルに異常がある場合は通電しません。浸水や強い衝撃を受けた製品も使用を中止します。

  3. 03

    冷蔵庫だけを先に接続する

    ポータブル電源の取扱説明書に従ってAC出力を有効にし、まず冷蔵庫だけを接続します。起動時の表示、異音、異臭、エラーを確認します。

  4. 04

    残量と庫内温度を記録する

    電源の残り時間表示だけに頼らず、時刻、残量、庫内温度を確認します。表示が大きく変わる場合は、短い方を前提に運用します。

  5. 05

    他の機器は電力を確認してから追加する

    照明や通信機器を追加する場合は、冷蔵庫の起動余力と残り容量を確保します。調理家電のような高出力機器との同時使用は特に注意します。

  6. 06

    復電後は設定と機器の状態を確認する

    冷蔵庫の温度設定などが変わっていないか確認します。災害で損傷した可能性がある機器は、外観やコードを点検してから一台ずつ通電します。

冷蔵庫メーカーも、停電中は扉の開閉を控え、新しい食品を入れないよう案内しています。 三菱電機の停電時案内を参照してください。

BEYOND ONE BATTERY

一晩を越える停電では、容量だけでなく再充電方法も決める

平均60Wの冷蔵庫は、24時間で1,440Whを消費する計算です。停電が続くほど、本体容量を増やすだけでは重量と費用が大きくなるため、再充電の条件も確認します。

太陽光をソーラーパネルで受け、ポータブル電源へ充電する図

OPTION 01

ソーラーパネル

本体の対応電圧・電流・端子と最大入力を確認します。発電量は天候、日照時間、設置角度で変わるため、パネルの公称W数だけで満充電を約束できません。

車からケーブルを通じてポータブル電源へ充電する図

OPTION 02

車からの充電

対応する走行充電器やシガーソケット充電の条件を確認します。車両側の仕様と製品の取扱説明書に従い、安全に車を動かせる状況で検討します。

ポータブル電源本体へ拡張バッテリーを追加接続する図

OPTION 03

拡張バッテリー

対応モデルなら容量を追加できます。本体との互換性、接続方法、合計重量、保管場所まで含めて判断します。

FAQ

停電時の冷蔵庫と容量計算のよくある質問

計算するときに迷いやすい点を、保証できることと概算にとどまることを分けて整理します。

公称容量の80%を使える計算では、平均40Wなら約10時間、60Wなら約6.7時間、100Wなら約4時間です。

冷蔵庫の平均消費電力と起動時の出力を確認しないまま、一つの時間には断定できません。

SOURCES

確認した一次情報

計算方法、冷蔵庫の消費電力量、停電時の扱い、安全上の注意を確認した資料です。参照日:2026年8月28日。

REFRIGERATOR

年間消費電力量の見方

季節変動と年間消費電力量の測定方法を確認しました。

Panasonicの解説

STANDARD

冷蔵庫の測定規格

家庭用冷蔵庫の年間消費電力量に関するJISの位置づけを確認しました。

日本電機工業会の案内

POWER STATION

変換ロスを含む計算例

容量300Wh、変換ロス20%、冷蔵庫60Wの公式計算例を確認しました。

EcoFlowの計算例

BLACKOUT

停電時の冷蔵庫の扱い

扉の開閉を控え、新しい食品を入れないという案内を確認しました。

三菱電機の案内

FOOD SAFETY

家庭での温度管理

冷蔵庫を10℃以下に維持する目安と食中毒予防の注意点を確認しました。

厚生労働省の案内

PRODUCT SAFETY

ポータブル電源の事故防止

衝撃、高温、水濡れ、リコール確認に関する注意点を確認しました。

NITEの注意喚起

NEXT STEP

平均Wと必要時間が決まったら、容量帯と定格出力を照合する

必要なWhを満たす候補を絞り、冷蔵庫の起動時に対応できる出力、重量、再充電方法を比較します。 価格・在庫・仕様は変わるため、比較ページから最新の公式情報まで確認してください。